【12月20日 CNS】中国・雲南省(Yunnan)麗江市(Lijiang)で、重さ1150グラムの巨大トリュフが見つかり、所有者の張子福(Zhang Zifu)さんが15日、雲南省で建設中の中国野生菌博物館に寄付した。

 この大きなトリュフは、今月3日に麗江市永勝県(Yongsheng)六徳郷(Liude)で掘り出され、長さ14センチ、高さ13.5センチに及ぶ。農民から購入した張さんは「30年近く野生キノコのビジネスに携わってきたが、こんな大きなトリュフを目にするのは初めて」と話す。

 張さんによると、各地からこの「黒い美人」を求めて買い手が殺到し、5万元(約78万円)を払うという人もいた。雲南省楚雄県(Chuxiong)で昨年開かれた「中国国際トリュフフェスティバル」では、1個690グラムのものがオークションで21万元(約328万円)の高値を付けている。このトリュフも高値で取引することは可能だが、「寄付する方が意味があると思います。より多くの人に雲南省の野生キノコを理解してもらうことができます」と張さんは話す。

 トリュフは主にフランス、イタリア、スペイン、ニュージーランド、中国などで生産されている。雲南省は中国最大の黒トリュフの産地で、年間収穫量は100トンを超え、主に怒江リス族自治州(Nujiang Lisu Autonomous Prefecture)、迪慶チベット族自治州(Diqing Tibetan Autonomous Prefecture)、麗江市などに分布している。中国には65種類のトリュフがあり、市場に出ているのは黒トリュフ、白トリュフ、夏トリュフのみだ。

「雲南省のトリュフの価格は、最初に流通した時期は1キロあたり約20元(約312円)でした。この20年間で価格は上がり、今年は普通のグレードで1キロ400〜500元(約6000円~8000円)になります。品質の良いものは1000元(約1万5000円)を超えますが、それでも比較的安価な方です」。雲南野生キノコ保護発展協会の馮永敏(Feng Yongmin)事務局長はそう話す。雲南省のトリュフ市場にはまだ大きな発展の余地があると考えている。(c)CNS/JCM/AFPBB News