【12月19日 Xinhua News】中国上海市に設置された中国初のインターネットを介した音声・映像配信サービスの国家級産業拠点「中国(上海)ネットワーク・オーディオビジュアル産業基地」(以下、産業基地)にはここ数年で1100社以上が進出し、2019年の生産高は90億元(1元=約16円)を超える見通しだ。同市でこのほど開かれた「2019上海ネットワーク・オーディオビジュアル産業週間」で発表された。

 インターネットの普及に伴い、各種音声・映像配信プラットフォームはすでに人々の文化的消費、情報消費の重要な場で、文化産業を構成する重要な要素だ。近年、同市では音声・映像配信サービス産業が盛んに発展している。

 統計によると、10月時点で産業基地に進出している企業は1100社を超え、うち動画配信、アニメなど新業態の企業が7割以上を占めている。今年1~9月の産業基地進出企業の生産高は60億元を超え、通年では90億元を超える見通しだ。

 政策による後押しや企業集積により、同市は中国の音声・映像コンテンツを創造、制作する重要な都市の一つになりつつある。現時点で、上海の映画・テレビ配信サービスのコンテンツ数は北京に次ぐ中国第2位。同市の関連企業の事業分野は映像、アニメ、ゲームに広がる。同時に音声サービス分野でも優れ、同市に本社を置く音声配信サービスプラットフォームの蜻蜓FM、阿基米德(AJMIDE)、喜馬拉雅(シマラヤ)の3社で中国の音声配信サービス産業の8割超のシェアを占めている。

 同市では、音声・映像配信サービス産業も他の産業との共同発展を加速しつつある。上海に本社を置く動画配信サービス企業、嗶哩嗶哩(bilibili、ビリビリ)の董事長兼最高経営責任者(CEO)の陳睿(Chen Rui)氏は、音声・映像配信プラットフォーム関連のオフラインイベントに対するユーザーの参加意欲がますます高まっているとし、今年の国慶節連休中に同社がオフラインイベントを開いたところ、延べ16万人以上が上海に集まったと説明し、この事実は音声・映像配信サービス産業が観光業の発展に役立つことを裏付けるものだとの見解を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News