【12月18日 AFP】サッカーの英イングランド・プレミアリーグ、アーセナル(Arsenal)に所属するメスト・エジル(Mesut Ozil)選手(31)が、中国・新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)での中国当局によるウイグル人の処遇を批判した件で、米国のマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官は17日、中国側の手荒な報復措置を批判し、真実を隠すことはできないと訴えた。

 アーセナルはエジル選手のコメントからは距離を置いているが、中国国営の中国中央テレビ(CCTV)は15日、生中継する予定だったアーセナル対マンチェスター・シティ(Manchester City)の試合の放送を中止した。

 ポンペオ氏はツイッター(Twitter)で、「中国共産党のプロパガンダ放送局は、エジル選手とアーセナルの試合をシーズンを通して検閲できるが、真実は勝つ」「中国共産党は、ウイグル人や他の宗教の信者に対して行っている言語道断な人権侵害を世界から隠すことはできない」と主張した。

 英政府の報道官は、中国によるアーセナルへの処遇について問われた際、英国は「言論と表現の自由を一貫して擁護しており、他の国々も同じように行動するよう求めている」「新疆の人権状況を深く憂慮しており、中国政府に対して、そして国連(UN)でこうした問題を頻繁に提起してきた」と述べた。

 中国は、米プロバスケットボール(NBA)ヒューストン・ロケッツ(Houston Rockets)のダリル・モリー(Daryl Morey)ゼネラルマネジャー(GM)がツイッターに香港の反政府デモを支持する内容を投稿した件をめぐり、同チームに対する報復措置を取ったばかり。(c)AFP