【12月18日 AFP】19クラブW杯(2019 FIFA Club World Cup)の準決勝でモンテレイ(CF Monterrey、メキシコ)と対戦するリバプール(Liverpool FC、イングランド)のユルゲン・クロップ(Juergen Klopp)監督が、大会の開催時期について不満の声を上げ、国際サッカー連盟(FIFA)による大会の拡大にも疑問を呈した。

 18日にモンテレイ戦を控えているクロップ監督は、試合会場のハリーファ国際スタジアム(Khalifa International Stadium)で「われわれは今ここにいて、完全にこの大会に集中している。だが、クラブW杯をシーズンの真っただ中に開催すべきだと思うかと事前に聞かれていれば、ノーと答えていただろう。それが正直な意見」と語った。

 プレミアリーグ制覇に向けて突き進んでいたリバプールだが、昨シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)を制して欧州王者になったことで、国内リーグでの戦いを中断してカタールに向かわなければならなかった。

 モンテレイに勝利すれば、21日に行われる決勝でフラメンゴ(Flamengo)と対戦するが、仮に準決勝で敗れたとしても3位決定戦が残っているため、週末まではカタールに残ることになる。

 もともと今週末に予定されていたプレミアリーグのウェストハム(West Ham)戦は、結果的に延期となった。また、過密日程によって使える選手の数が不足している中で、17日に行われたアストン・ビラ(Aston Villa)とのフットボールリーグカップ(England Football League Cup 2019-20)準々決勝には、ユース選手主体のチームで挑まざるを得なくなった。

 クラブW杯が終わると今度は急いでイングランドに戻り、リーグ戦で2位につけるレスター・シティ(Leicester City)との試合に向けて準備しなければならない。この一戦は英国では祝日になっているボクシングデー(12月26日)に開催される。

 FIFAは先日、12月に7チームによって争われている現行のクラブW杯を拡大すると発表。6月と7月に行われる新フォーマットは2021年から始まるが、開催時期は次のアフリカネーションズカップ(The Africa Cup of Nations)とかぶることになっている。

 クラブW杯では直近6大会で欧州のチームが優勝しているが、現行の大会フォーマットは欧州で特に受けが悪い。

 クロップ監督は「将来的により大きな大会になり得るか? 私には分からない。素晴らしい大会は間違いなく必要だが、同時期はだめだ。それだけだ」と続けた。

「この地域にも、われわれには多くのファンがいるから、今この場所にいられることはうれしく思っている。彼らがわれわれの試合を見たいときは、大体夜になってしまうからね。たまに近くにやってこられるのは良いこと」「だが、すべての関係者が考えなくてはならない。やみくもに大会数を増やしてはならない。それではうまくいかない」 (c)AFP/Andy SCOTT