【12月18日 AFP】年金制度改革案をめぐり、政府と各労働組合の対立がこう着状態となっているフランスで17日、今月5日のストライキ開始以来3度目となるデモが行われ、教員や病院職員をはじめとする大勢の公務員らが参加した。ストにより公共交通網が2週間近くまひしているが、政府は改革案の破棄を求める労組の要求に屈しない姿勢を明確に示している。

 首都パリでは、物を投げつけるデモ隊に対し警官隊が催涙弾を発射。警察によると、30人が拘束された。

 内務省によると、全国100か所超でデモが行われ、合わせて約61万5000人が参加。パリのデモには約7万6000人が参加した。

 一方、強硬路線で知られるフランス労働総同盟(CGT)は、全国で180万人がデモに参加したとツイッター(Twitter)で発表。今月5日に行われたデモの150万人を上回ったとしている。

 政府は新年金制度について、従来のものより公平で透明、特に女性と低所得者にとってより良いものになると主張している。

 各労組との新たな協議を翌日に控える中、エドゥアール・フィリップ(Edouard Philippe)首相は議会で、「私の、そして政府と多数派の(年金改革案を推進する)決意は絶対的だ」と述べた。(c)AFP/Joseph Schmid