【12月16日 AFP】スウェーデンの高校生環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(16)が15日、スペインの首都マドリードで開催されていた国連(UN)の気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)からの帰途、ドイツ鉄道(Deutsche Bahn)とツイッター(Twitter)上で一戦を交えた。

 グレタさんは列車の床にスーツケースに囲まれて座る自らの写真とともに、「超満員列車でドイツを移動中。やっと家に帰るところです!」と投稿した。

 このグレタさんの投稿に対し、ドイツ鉄道はドイツ語版のツイッター公式アカウントでいら立ち気味に反応。「親愛なるグレタさん、気候変動と闘うわれわれ鉄道労働者を支援してくれてありがとう」「ファーストクラス(1等車)であなたをおもてなししたフレンドリーで有能な弊社スタッフについても触れていただけたら良かったです」と投稿した。

 ドイツ鉄道はさらにプレスリリースで、グレタさんら一行は「フランクフルト以降はファーストクラスに座っていた」と補足した。グレタさんはこれに対し再びツイッターで、フランクフルト駅以降は席が見つかったと述べ「問題はなかった」と投稿した。

 グレタさんは「(スイスの)バーゼル(Basel)からの私たちの列車は運行中止だった。そのため2本の列車を乗り継ぐ間、私たちは床に座っていた。(ドイツの)ゲッティンゲン(Goettingen)から後は席に座れた」「何も問題はないし、もちろん問題があったとは全然言っていない。列車が超満員ということは、鉄道の旅の需要が高いという素晴らしいしるしだ!」と記した。

 環境への配慮から飛行機に乗ることを避けているグレタさんは、米ニューヨークで行われた国連気候行動サミット2019(UN Climate Action Summit 2019)参加のため8月にヨットで欧州を出発。マドリードでのCOP25にも米国からヨットで向かい、大西洋をヨットで往復した。大陸をまたいだ旅は、ドイツ経由の列車の旅で締めくくられた。(c)AFP