【12月16日 AFP】デンマーク出身のフランスの女優アンナ・カリーナ(Anna Karina)さんが14日、がんのためパリの病院で死去した。79歳だった。代理人が15日、AFPに明らかにした。

 『気狂いピエロ (Pierrot Le Fou)』(1965年)など、元夫のジャン・リュック・ゴダール(Jean-Luc Godard)監督の作品7本に出演。1961年にはゴダール監督の『女は女である(A Woman is a Woman)』でベルリン国際映画祭(Berlin International Film Festival)の最優秀女優賞を受賞した。

 歌手としても、1967年に歌手・俳優のセルジュ・ゲンズブール(Serge Gainsbourg)さんと共演したミュージカル「アンナ(Anna)」のヒット曲「太陽の真下で(Sous Le Soleil Exactement)」をレコーディングし、一定の成功を収めた。

 カリーナさんは10代の頃、女優になることを夢見て故郷のデンマークからヒッチハイクでパリに移った。ファッションデザイナーのココ・シャネル(Coco Chanel)氏の助言を受けて本名のハンネ・カリン・バイエル(Hanne Karin Bayer)から女優らしい響きのアンナ・カリーナに名前を変えた。

 モデルとして成功を収め、シャンゼリゼ(Champs-Elysees)通りを歩いている時にゴダール監督に見いだされた。

 代理人によると、4人目の夫である米国人のドラマ監督デニス・ベリー(Dennis Berry)氏に見守られて亡くなったという。(c)AFP