【12月16日 AFP】19-20スペイン1部リーグは15日、第17節の試合が行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)はカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)が後半アディショナルタイム5分に劇的なゴールを挙げ、敵地でバレンシア(Valencia CF)と1-1で引き分けた。

 95分にCKを獲得したレアルは、リスクを冒して前線に上がったGKティボー・クルトワ(Thibaut Courtois)がヘディングすると、最後はベンゼマがこぼれ球を押し込んだ。FCバルセロナ(FC Barcelona)から首位の差を奪う機会を逃したレアルだが、18日に予定されている「エル・クラシコ(El Clasico)」を前になんとか勝ち点1を挙げた。

 敵陣のペナルティーエリア内にパニックをもたらしたクルトワは「私が上がれば、相手を少し怖がらせることができる」「トニ(・クロース<Toni Kroos>)がニアサイドにCKを蹴ると、ボールが頭の高さに来るのが分かったからそれにうまく合わせた」とコメントした。

 レアルのジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督は「上がると決めたのは彼(クルトワ)自身。あれは、われわれがより良い結果を求めていて、決して諦めないということを示している。ドローは自分たちの努力の結果だ。本当に頑張った。これがレアル・マドリード。決して諦めないチームだ」と語った。

 後半、カルロス・ソレール(Carlos Soler)のゴールで先制したバレンシアは、見事に白星を手にするかに思われたが、好調な両チームは結局勝ち点1を分け合うことになった。

 この結果、前日に敵地でレアル・ソシエダ(Real Sociedad)と2-2で引き分けていたバルセロナが、レアルを得失点差で上回って首位をキープしている。

 試合終了の笛が鳴ると喜び合ったレアルは、バルセロナに対するプレッシャーを強めており、ジダン監督の去就を危ういものにしたシーズン序盤のつまずきを過去のものにしている。

 一方、10日に行われた欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)でアヤックス(Ajax)を1-0で下し、1位通過で16強入りを決めたバレンシアは、リーグ戦で4位と3ポイント差の8位を維持している。(c)AFP