【12月15日 AFP】インドネシアの動物衛生当局は13日、豚コレラ(CSF)に感染して死んだ豚の数が2万7000頭を上回り、さらに数千頭以上が感染の危機にあると警告した。北スマトラ(North Sumatra)州では10を超える管区で過去3か月間に数千頭の豚が死んでおり、豚が感染死するペースは加速しているという。

 豚肉を口にしないイスラム教徒が多数派のインドネシアの中で、北スマトラ州は住民の大半がキリスト教徒。住民にとって、豚肉は食生活に欠かせない食材となっている。

 州都メダン(Medan)の獣医当局者は「毎日、1000~2000頭の豚が死んでいる。これは非常に高い数字だ」と述べた上で、州内で飼育されている豚の数120万頭からみればごくわすかだと付け加えた。

 北スマトラ州では先月、州内各地でCSFで死んで川や水路に投棄された豚の死骸が計1000頭以上回収された後、埋却処分された。警察は、腐敗が進んだ死骸を投棄した者たちの行方を捜査している。(c)AFP