【12月15日 AFP】アルバニア警察は14日、51人が死亡した地震で建物が倒壊した原因は建築基準違反だとして、9人を殺人や職権乱用の容疑で逮捕した。検察によると、施工者や建築技師、当局者を含む計17人に逮捕状が出ており、警察が残る8人の行方を追っている。

 港湾都市ドゥラス(Durres)警察のロレンツ・シェウ(Lorenc Shehu)署長によると、予備捜査の結果、地震で建物が倒壊し、中にいた23人が死亡した原因は建築基準違反だと明らかになった。

 今回逮捕された建築技師は、同市の家族8人が死亡した建物の施工に携わっていた。

 プレート境界断層に近いアルバニアは11月26日、過去数十年で最も強いマグニチュード(M)6.4の地震に見舞われた。ドゥラスと、首都ティラナ北方のトゥマン(Thumane)は地震で大きな被害を受け、約900人が負傷、5000人が家を失った。

 アルバニアは共産主義政権が崩壊した1990年代以降、無秩序な開発が進み、違法建築が横行。安全に関する基準が守られていない違法建築物が乱立している。(c)AFP