【12月15日 AFP】2年に1度開催される米国選抜と世界選抜による男子ゴルフの対抗戦、第13回プレジデンツ・カップ(2019 The Presidents Cup)で、米国選抜のパトリック・リード(Patrick Reed)のキャディーがギャラリーに手を上げるトラブルを起こし、最終日のシングルスでバッグを担ぐことを禁止された。

 リードは前週のヒーロー・ワールドチャレンジ(2019 Hero World Challenge)で、バンカー内のボールのライを良くしようとして2打罰を受け、世界選抜でプレーするオーストラリアのキャメロン・スミス(Cameron Smith)からいんちきだと批判されていた。

 その問題は今大会にも波及し、ギャラリーの一部がリードにやじを浴びせるなか、リード/ウェブ・シンプソン(Webb Simpson)組が松山英樹(Hideki Matsuyama)/潘政琮(Pan CT、パン・チェンツェン、台湾)組に大敗した3日目午前のフォアボールで、キャディーと観客が衝突したと米放送局ゴルフ・チャンネル(Golf Channel)が報じた。

 米スポーツチャンネルのESPNは、リード夫人の兄弟で、キャディーを務めるケスラー・カレイン(Kessler Karain)氏が試合後、リードへのやじに怒って観客を殴ったと報じたが、本人は同メディアに対して押しただけだと話し、「選手を守るのもキャディーの仕事の一つ。そして他のスポーツと違って、ゴルフはファンと選手の距離がかなり近い」とコメントした。

 PGAツアーは「14日のプレジデンツ杯で起こったケスラー・カレイン氏と観客との出来事を受け、カレイン氏は15日の最終日シングルスでキャディーを務めない」と発表。リードも「明日の試合で勝つことだけに集中する」と決定を尊重した。

 ヒーロー・ワールドチャレンジで、リードはウエイストバンカーからのショット前に素振りをしながらボールの後ろの砂を2回動かし、本人は意図的なものではなかったと主張したが、ペナルティーを受けた。リードをいんちきと評したスミスは今週、「彼との間に友情はもうないと思う」と話している。(c)AFP