NZ火山、今後24時間で再噴火の恐れ50~60% 13日朝に遺体収容へ
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【12月12日 AFP】ニュージーランド北部沖のホワイト島(White Island、マオリ名:ファカアリ、Whakaari)の火山噴火で、現地の捜索隊は12日、翌13日朝に犠牲となった人々の遺体収容を計画していることを明らかにした。犠牲者の家族や親族から、早期の捜索を求める声が高まっていた。ただ、火山学者らは今後24時間以内に再び大きな噴火が起こる可能性が50~60%に上がったと指摘しており、捜索隊にとっては危険な任務となる。
ニュージーランド警察のジョン・ティムス(John Tims)警視副総監は「明朝、ホワイト島から遺体を収容する計画で最終調整を行っている」と述べた。既に計画は承認され、犠牲者の家族にも報告されたという。
ドローン(無人機)や噴火時に島にいた複数のヘリコプターの操縦士の支援を得て、一部の遺体については場所を確認できたと当局はみている。
犠牲者の家族らは、捜索が行き詰まっている現状に不満を募らせている。島に取り残されたままとみられるニュージーランド人ツアーガイドの兄弟は、当局の対応を「お役所仕事」でリーダーシップに欠けると批判し、自ら島に行くことを提案した。
ジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)首相は苦渋の表情で、遺族への共感を示しつつ、「犠牲者を連れて帰ろうと誰もが必死になっている」と述べた。
マイク・クレメント(Mike Clement)警視副総監は、遺体の早急な収容と捜索隊の危険という二つの課題を両立させる困難に直面していると説明。収容時期が遅れるほど、犠牲者の遺体が家族の元へ帰れる確率が下がることを認めた。(c)AFP/Marty Melville