【12月12日 AFP】性的暴行などの罪で起訴されている米ハリウッド(Hollywood)の元大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)被告(67)が、民事訴訟でセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)被害を訴えた女優や元従業員30人以上と、和解金2500万ドル(約27億円)の支払いで合意したことが分かった。和解金は原告全員で分配するという。

 原告の一人で、2010年にレイプ被害に遭ったと訴えている女優パス・デ・ラ・ウエルタ(Paz de la Huerta)さんの代理人弁護士が、11日に明らかにした。

 芸能情報サイト「TMZ」によると、ワインスタイン被告は過ちを犯したと認める必要も、和解金を自身で支払う必要もない。破産した被告の映画会社ワインスタイン・カンパニー(The Weinstein Company)の保険会社が和解金の支払いを引き受けるという。

 今後、全当事者の署名と裁判所の承認が得られれば、2017年以降ワインスタイン被告を相手取って起こされたセクハラ訴訟の大半が全て解決し、ワインスタイン・カンパニーの幹部らが今後さらなる法的責任を問われることはなくなる。

 なお、ワインスタイン被告をセクハラ被害で告発した女性たちの中には、アンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)さんやグウィネス・パルトロー(Gwyneth Paltrow)さん、サルマ・ハエック(Salma Hayek)さんら世界的に知名度の高い女優もいるが、いずれも今回の訴訟には加わっていない。(c)AFP