【12月12日 AFP】薬物検査で陽性反応を示したとして、暫定的に資格停止になっていたボクシングのディリアン・ホワイト(Dillian Whyte、英国)が、先週に英国反ドーピング機関(UKAD)から処分を解かれたことを受け、世界ボクシング評議会(WBC)ヘビー級の指名試合に臨む見通しとなった。

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 これでWBCヘビー級暫定王者としての資格を取り戻したホワイトは、王者デオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)とタイソン・フューリー(Tyson Fury、英国)の再戦後に、指名挑戦者としてタイトルに挑むことになる。WBCは対ホワイトの防衛戦は2021年2月までに行われなくてはならないとしている。

 この日コメントを発表したWBCは、UKADが調査の結果、「パフォーマンスを向上させる目的で、ホワイト氏が故意に禁止薬物を摂取したことを示す証拠は不十分」だと結論付けたと発表。その上で「WBCも内部調査を終了する」とし、「暫定資格停止処分を解き、ホワイト氏のWBC暫定世界王者としての資格を認める」と続けた。

 ワイルダーは昨年12月にフューリーと引き分け、タイトルの防衛に成功した。両者の再戦は来年2月に米ラスベガス(Las Vegas)で予定されている。

 ヘビー級戦線では、英国のアンソニー・ジョシュア(Anthony Joshua)が7日、アンディ・ルイス・ジュニア(Andy Ruiz Jr、米国)に判定勝ちを収めてWBAスーパー・IBF・WBOのタイトルを奪還。この勝利でヘビー級統一戦の可能性も再浮上したが、WBCはこの日、「スーパーファイト」が近く実現する可能性は低いとの見解を示している。(c)AFP