【12月10日 CNS】中国・チベット自治区(Tibet Autonomous Region)ラサ(Lhasa)で8日、「第1回藏棋(Zangqi、チベット碁)の段位決定戦」が行われ、「藏棋」史上初めて40人の段位を持つ棋士が誕生した。これにより、「藏棋」は文化保護の段階から競技スポーツの段階へと重要な一歩を踏み出した。

「藏棋」はチベットやその周辺地域に伝承されてきた囲碁の一種だ。よく知られた現代の囲碁とは複雑な歴史的関係を有している。種類は多岐にわたるが「密芒(Mimang)」と「久棋(Jiuqi)」の2大碁と「挟棋(Jiaqi)」「双王棋(Shuangwangqi)」など数十種類の中小碁類に分かれている。

 その中で「密芒」は古代中国の中原地域の囲碁に近く、さまざまな原因で保護されておらず、現在、継承者不在により滅亡に瀕している。「久棋」は西洋碁(チェッカー)と似たようなルールで、娯楽性が強い。

 第1回藏棋段位決定戦は「密芒」の成人組、青少年組、「久棋」の成人組と青少年組、「双王」チャレンジ戦の5つの組に分かれ、四川(Sichuan)、内モンゴル(Inner Mongolia)、チベットなどの地域から来た237人が参加した。

 2日間にわたる戦いの結果、四川のアバ・チベット族チャン族自治州(Ngawa Tibetan and Qiang Autonomous Prefecture)のゴトンジャムツォ選手と、チベット自治区のサントー選手がそれぞれ「久棋」と「密芒」成人組の優勝を飾り、「藏棋」最高段位6段を獲得した。(c)CNS/JCM/AFPBB News