【12月9日 AFP】ニュージーランド南島(South Island)が暴風雨に見舞われ、洪水が発生している。これにより幹線道路が遮断され、橋が流されるなどの被害が出ている他、9日には観光客およそ1000人が足止めされる事態となった。

 気象当局によると、南島での24時間の最大降雨量は400ミリに達し、落雷は23万回発生したという。

 同島の主要幹線道路は、ランギタタ川(Rangitata River)の決壊により閉鎖された。また観光名所のフランツジョセフ氷河(Franz Josef glacier)付近では土砂崩れが発生して道路が遮断されたため、周辺住民が孤立状態に陥った。

 ニュージーランドは観光シーズンのピークを迎えようとしている。フランツジョセフを訪れている旅行者約970人は、高額料金を支払ってヘリコプターで避難するか、道路の通行再開が見込まれる13日までその場にとどまるかという選択を迫られることになった。

 ただ緊急事態対応当局はテレビ・ニュージーランド(TVNZ)に対し「自治体や宿泊施設、福祉センター間で協力し、大半の観光客に宿を提供することができた」と話している。

 週末に荒天の峠は越したとはいえ、天気は今週中に再び悪化する見通しで、当局はそれまでにできる限りの復旧作業を急ぐことになる。(c)AFP