【12月9日 AFP】香港で8日に行われた抗議集会に、100人以上が奇妙なかぶり物で参加した。漫画キャラクター「カエルのペペ(Pepe the Frog)」など、デモ参加者に人気なインターネットミーム(インターネット上で模倣や共有を通じて広まる画像や動画)が現実世界に登場した。

 香港の民主派運動の大半は指導者がおらず、オンライン上で組織されている。

 民主派運動のバーチャルな指令室となっているネット掲示板「LIHKG」は、ミームであふれており、活動家たちは多数の動物アニメキャラクターを取り入れている。

 その中でも特に人気があるのはかわいらしいブタとシバイヌで、民主派運動でよく見かける黄色の作業用ヘルメットを着用していることが多い。

「カエルのペペ」も人気があり、デモ参加者たちは中国政府の統治への不満を示すシンボルとして使っている。

 8日のデモ集会には、活動家団体がカラフルなペペやブタ、シバイヌの大きなかぶり物を着用して参加した。

 この発案者で民主派ネットラジオ局「城寨(Sing Jai)」の設立者、劉細良(Simon Lau)氏は、「ヘルメット一つ一つの背後には香港市民の苦難の物語がある」と語り、ここ10日間で117個のかぶり物が作られたとAFPに話した。

 元政府顧問の同氏は、「警察の残虐行為と独裁政治に直面しようとも、香港市民にはユーモアと自信、前向きな思考を持ち続けてほしい」と付け加えた。(c)AFP/Su Xinqi