【12月9日 AFP】ウクライナの首都キエフで8日、約5000人が集まり、9日にロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領との首脳会談に臨む同国のウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領に対し、プーチン氏の圧力に屈しないようデモを行った。両者は首脳会談でウクライナ東部の紛争を協議する見通し。

 ゼレンスキー氏の政敵らが主導したデモでは、参加者らが「降伏にはノー」「モスクワから離れよ」「ロシアのガスはわれわれの首を絞める縄」などと書かれたプラカードを掲げた。

 4月のゼレンスキー氏の大統領選以来初めてとなるウクライナとロシアの首脳会談は、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領とアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相が仲介し、9日、フランス・パリで行われる。首脳会談の目的は、すでに死者1万3000人余りを出している5年のウクライナ東部の紛争をめぐり行き詰まっている協議の再開だ。ウクライナと西側同盟諸国は、ウクライナの分離派を軍事支援するロシアを非難しているが、ロシアはこれを否定している。

 デモ実施を呼び掛けた一人が、ゼレンスキー氏の前任のペトロ・ポロシェンコ(Petro Poroshenko)前大統領だ。ポロシェンコ氏はデモ参加者に、「われわれの立場は極めて明白だ…ウクライナに対しあらゆる悪事を働いたプーチンを信用するな」と訴えた。(c)AFP/Oleksandr SAVOCHENKO