【12月8日 AFP】19-20イタリア・セリエAは7日、第15節の試合が行われ、王者ユベントス(Juventus)は1-3でラツィオ(SS Lazio)に敗れて今季公式戦初黒星を喫し、上位争いは混沌(こんとん)としてきた。

 敵地スタディオ・オリンピコ(Stadio Olimpico)に乗り込んだユベントスは、25分にロドリゴ・ベンタンクール(Rodrigo Bentancur)の折り返しにクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が合わせて先制に成功したが、6万人のファンの後押しを受けるラツィオも、ルイス・フェリペ(Luiz Felipe Ramos Marchi)のヘディングシュートで追いついて前半を終えた。

 そして迎えた69分、ユベントスのフアン・クアドラド(Juan Cuadrado)が退場処分を受けると、これが試合の分岐点になり、主導権を握ったラツィオはルイス・アルベルト(Luis Alberto)のラストパスからセルゲイ・ミリンコビッチ・サビッチ(Sergej Milinkovic-Savic)が見事なゴールを決めて逆転に成功した。

 その後、ラツィオはGKトーマス・ストラコシャ(Thomas Strakosha)がロナウドのヘディングをライン上で阻み、ユベントスも守護神ヴォイチェフ・シュチェスニー(Wojciech Szczesny)がホアキン・コレア(Joaquin Correa)を倒してPKを与えたが、チロ・インモービレ(Ciro Immobile)のキックを止めて追加点を許さなかった。

 それでも最後は後半アディショナルタイム5分、フェリペ・カイセド(Felipe Caicedo)がダメ押しの3点目を決め、ラツィオが2000年以来の優勝へ勢いのつくリーグ戦7連勝を決めた。

 ユベントスとのホームゲームでは、2003年12月以来の白星を挙げた3位ラツィオは、これでユベントスとの勝ち点差をわずか3ポイントに縮めた。一方、欧州のトップリーグで唯一守っていた無敗が崩れたユベントスは、首位インテル(Inter Milan)と勝ち点2差の2位にとどまっている。

 昨季2位のナポリ(SSC Napoli)は1-1で下位ウディネーゼ(Udinese)と引き分け、リーグ連続未勝利が7試合に伸びた。順位はインテルと勝ち点17差の7位で、週明けには決勝トーナメント進出の懸かる欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2019-20)のKRCヘンク(KRC Genk)戦が待っている。

 カルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督は辞任の可能性を否定し「辞任は考えていない。うまくいっていたときよりも、今の方がチームへの関わりの深さを感じている」「サッカーでは、チームが好調ならそれは選手のおかげ。うまくいかないときは監督の責任だ」とコメントした。(c)AFP/Emmeline MOORE