【12月7日 AFP】アルジェリアで今月12日に行われる大統領選前の最後の金曜日となった6日、首都アルジェで大規模なデモ行進が行われた。現地のAFP記者が明らかにした。アルジェリアでは今年4月、長期政権を維持してきたアブデルアジズ・ブーテフリカ(Abdelaziz Bouteflika)前大統領が抗議デモにより辞任に追い込まれて以降、政治空白に陥り、数か月にわたって大規模デモが続いているが、暫定政府が発表した今月の大統領選については、同氏の側近らが権力に固執するために利用しているとの見方が多い。

 大統領選には、ブーテフリカ前大統領と近しい5人の候補者が出馬している。公認候補者のうちの2人は、20年にわたるブーテフリカ政権で首相を務めた経験も持つ。

 ブーテフリカ氏は、大規模な抗議デモを受けて今年4月に辞任。デモ参加者たちは、同氏の側近らが選挙を利用して仲間内から後任者を出そうと画策しているのではないかと懸念し、同国で全面的な政治改革が行われるまでは選挙を行うべきではないと主張している。

 公式な集計がないため、6日のデモ参加者数は不明だが、今回のデモは、フランスからの独立戦争開始から65年となる11月1日に行われた2度目の「解放」を求めるデモ以来、最大規模とみられる。地元記者によると、デモは国内各地で行われた。(c)AFP/Amal BELALLOUFI