【12月7日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は6日、メキシコの麻薬カルテルをテロ組織に指定するとの考えを撤回すると表明し、同国のアンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領の要望に応じることを明らかにした。

 トランプ氏は先月、メキシコに住む米国籍のモルモン教徒の家族らが襲撃され、女性と子ども9人が殺害された事件を受け、メキシコの麻薬カルテルに対する「戦争」を呼び掛けていた。しかしメキシコ側は内政干渉と受け止め、マルセロ・エブラルド(Marcelo Ebrard)外相は、「メキシコは、国家主権の侵害を意味するいかなる行動も一切認めない」と批判していた。

 トランプ氏は6日夜、ツイッター(Twitter)への投稿で、「メキシコのカルテルをテロ組織に指定するのに必要な全ての手続きは完了していた」としながらも、ロペスオブラドール大統領に敬意を払い、テロ組織への指定に向けた動きを保留にすることにしたとし、「指定を先送りにして、勢力を拡大しつつある卑劣な組織に協力して断固立ち向かうことに尽力する!」と述べた。

 トランプ氏はまた、左派のロペスオブラドール氏については「気に入っているし、尊敬する人物」と述べ、「われわれはこれまでに非常にうまくやってきた」と評している。(c)AFP