【12月7日 AFP】オーストラリア最大都市シドニー北郊で、複数の森林火災が合流して、制御不能な「メガ火災」となっている。当局が6日、明らかにした。

 ニューサウスウェールズ州地方消防局(New South Wales Rural Fire Service)のロブ・ロジャース(Rob Rogers)副局長によると、国立公園の森林で「おそらく8件以上」の火災が合流した。

 火災は30万ヘクタールにまたがり、車で1時間ほどの距離にあるシドニーは再び有害な煙に覆われた。

 ロジャース氏は「どこもかしこも火災だ」と言い、消防隊は住民を避難させ、火災が発生しやすい乾燥した気候と強風が静まるのを願う以外にできることはほぼないと述べた。

 同氏は公共放送ABCに対し、「われわれはこれらの火災を食い止めることはできない。気象条件が和らぐまで燃え続けるだけだ。その後、火災を抑制するためにできることをする」と話し、「われわれに打てる最善の手は、可能な限り財産と住民を守ることだ」と語った。

 豪東部は長引く干ばつの影響で、広範囲が火災の発生しやすい条件となっており、ここ3か月は毎日のように新たな火災が発生している。

 オーストラリアでは森林火災が頻発しているが、専門家によると今年は長引く干ばつと地球温暖化の影響を受けた気象条件が原因で火災シーズンが早まり、火の勢いが強いという。(c)AFP/Andrew BEATTY