【12月9日 CNS】中国・広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)北海市(Beihai)で4日、「2019年広西北海南珠フェスティバル・国際真珠展示会」が開幕した。中国南部沿海部で生産される真珠「南珠」産業を活性化し、1000年にわたる歴史と文化を国際的に広める目的だ。

 展示会には中国、韓国、タイ、ミャンマーなど各国の宝石商が参加。美しくデザインされた真珠の宝飾品が陳列された中、北海市の企業が秘蔵する南珠の冠とネックレスも公開され、多くの注目を集めた。

 北海市は、かつての海上シルクロードの出発港の一つで、南珠を生産する歴史が長いことから、「南珠の故郷」として知られる。中国の海水真珠とその製品の重要な卸売り・流通センターの位置を占め、年間売上高は10億元(約154億円)を超える。

 一時は、長年の工業化と都市化の流れに伴い、北海市の南珠養殖は次第に縮小していった。製品の付加価値は低く利益が少なくなったため、多くの真珠養殖業者が廃業した。

 しかし、広西チワン族自治区と北海市は2017年、南珠の産業振興を目指してさまざまな支援策を導入。南珠産業が再起するきっかけとなり、2018年には北海市に3.5平方キロの真珠養殖場が新設され、588キログラムの南珠を収穫した。

 北海市の王乃学(Wang Naixue)党書記は「南珠は北海市の最たる特産品で、歴史のある文化都市のシンボルとなっている。今回の国際フェスティバルを通じて、世界中のジュエリー業界と交流を深め、南珠産業を発展していきたい」と抱負を語った。(c)CNS/JCM/AFPBB News