【12月6日 AFP】ドイツ州政府の内相らは5日、重大犯罪で有罪となったシリア人を送還することを可能にするため、送還に関する規定を緩和する計画であることを明らかにした。

 ドイツでは近年、世間の関心を引く移民の犯罪が相次いで発生しており、保守および極右の議員が送還規定の緩和を訴えていた。

 内相による協議会の委員長で、キリスト教民主同盟(CDU)党員のハンスヨアヒム・グローテ(Hans-Joachim Grote)氏は、北部リューベック(Luebeck)で行われた会合後に、「シリアや、アフガニスタンにも同様に、犯罪者を送還する意向がある」と記者団に述べた。

 一方でグローテ氏は、ドイツが「シリアに連絡窓口を持たない」ため、この方針を実行に移すことは困難であることを認めた。

 シリアで紛争が始まって以降、ドイツはシリアへの送還を保留にしており、半年ごとに保留措置を更新してきた。

 しかし、昨年東部ケムニッツ(Chemnitz)でシリア人の男(24)がドイツ人男性を殺害し有罪になるなどの重大犯罪が起きたことを受け、送還の規定緩和を求める声が上がっていた。(c)AFP