【12月5日 AFP】ボクシングのアンソニー・ジョシュア(Anthony Joshua、英国)は4日、サウジアラビアで行われるWBAスーパー・IBF・WBO世界ヘビー級王者アンディ・ルイス・ジュニア(Andy Ruiz Jr、米国)との再戦に向けた最後の記者会見に臨み、王座を奪還することになっても喜びはしないだろうと述べた。

 今年6月、米ニューヨークでルイスを相手にまさかの敗戦を喫して王座陥落となったジョシュアは、「砂丘の激突(Clash on the Dunes)」と銘打たれるなど高い注目を集めている7日の再戦で3団体のタイトル奪還を目指している。

 首都リヤド近郊のディルイーヤ(Diriyah)で行われた記者会見に、ルイスと並んで出席した30歳のジョシュアは「ハングリーな状態で決意は固く、集中している」と意気込みを語った。

「ショーを開くためにここにいるわけじゃない。勝つためだ」

「王座を奪還しても、落ち着いて集中したままでいるだろう。喜ぶときじゃない。挑戦者としての考え方を守って、次の目標に進むときだ」

 しかし、一方のルイスは「ベルトを譲るつもりなんてあるはずない」とコメントするなど、無敗を守ると主張した。

「死ぬ気で挑戦し、できることはすべてやるつもり。人生は長い旅で、長大なジェットコースターのようだったが、夢をかなえたのだからこの王座を手放すつもりはない」

 またルイスは再戦を前に、プレッシャーはすべてジョシュア側にあると続けた。

「(ジョシュアが)違ったゲームプランで臨んでくることは分かっているし、彼は準備が整っていて、やる気にあふれていることも理解している」「彼が減量し、あらゆる方向から攻め込んでくるつもりなのも分かっているが、そうならないようにするのが私の仕事。自分の身に訪れるどんなことにも準備ができている」

 ジョシュアとルイスの再戦は、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage)があるディルイーヤで行われる。両者が最初に拳を交えたマディソン・スクエア・ガーデン(Madison Square Garden)での試合は、7回TKOでルイスが勝利している。(c)AFP/Anuj CHOPRA