【12月16日 AFP】気温、マラソン、オークション──。2019年に各分野で打ち立てられた新たな記録を振り返ろう。

■最高気温

 米海洋大気局(NOAA)によると、2019年7月の世界平均気温は16.75度で、月別の記録として観測史上最高を更新した。欧州で同月に発生した熱波では、仏パリで42.6度、ドイツで41.5度、英国で38.7度が観測されるなど、各地の気温が過去最高に達した。

■怪物級のセール
 中国で年に一度、24時間にわたって開催される「独身の日(Singles' Day)」のネット通販セールで、電子商取引(EC)大手アリババ(Alibaba、阿里巴巴)の売り上げが過去最高の383億ドル(約4兆1600億円)に達した。アリババによると、前年に記録されたそれまでの最高記録を26%上回った。

■美術品オークション
 英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる騒動が続く中、同国の覆面ストリートアーティスト、バンクシー(Banksy)の絵画「退化した議会(Devolved Parliament)」が競売に掛けられ、約1100万ユーロ(約13億円)で落札された。バンクシー作品としては過去最高額。同作は英議会の議員たちをチンパンジーとして描いている。

 5月には、米現代美術家ジェフ・クーンズ(Jeff Koons)氏によるスチール彫刻「ラビット(Rabbit)」が9110万ドル(約99億円)で落札され、存命の芸術家の作品として最高の値を付けた。

■2時間の壁
 陸上、男子マラソンのエリウド・キプチョゲ(Eliud Kipchoge、ケニア)は10月、オーストリアのウィーンで行われた非公式レースで1時間59分40秒2を記録。フルマラソンで史上初の2時間切りを果たした。

■最高峰を最速で
 ネパール人登山家ニルマル・プルジャ(Nirmal Purja)氏は、4月から10月にかけての6か月と6日間で世界に14座ある「8000メートル峰」すべてに登頂。世界最速記録を更新した。これまでの記録は8年弱だった。

■最長フライト時間
 豪カンタス航空(Qantas Airways)は10月、米ニューヨークから豪シドニーへの直行路線の試験飛行に成功。出発から到着までの19時間16分をノンストップで飛行し、旅客機による最長飛行時間の記録を樹立した。

 使われた機体はボーイング(Boeing)の787-9型。燃料当たりの飛行距離を十分に確保し、1万6000キロ超を給油なしで飛行するため、搭乗者を49人に絞って重量を最小限に抑えた。

■最小の生存者
 米カリフォルニア州サンディエゴ(San Diego)の病院は5月、大きめのリンゴくらいの体重で生まれた女の子、セイビー(Saybie)ちゃんについて、生存した赤ちゃんとして世界最小だと発表した。病院によれば、セイビーちゃんは2018年12月、早産のためわずか245グラムで誕生。数か月にわたり新生児集中治療室で過ごした後に退院した。

■ミリオンダラー駐車場
 香港で10月、高層ビル「中環中心(The Center)」の駐車場1区画が760万香港ドル(約1億円)で販売された。これは、英ロンドンの富裕層が住むチェルシー(Chelsea)地区にある集合住宅1戸でベッドルーム1部屋の区画が買える値段。(c)AFP/Olivier THIBAULT