【12月4日 AFP】コレステロール値が高い人が若いうちに治療を受けると、後年の心臓発作や脳梗塞のリスクが下がる可能性が明らかになった。4日、英医学誌ランセット(The Lancet)に大規模な調査の結果が掲載された。

 研究で判明したコレステロール値と病気の関連性についての新発見は「45歳未満の人々において特に重要なものだろう」と論文は述べている。今回の研究は40年以上にわたって患者約40万人を対象とし、類似研究の中では「最も包括的」な報告と形容されている。

 要約によると、コレステロール値が同レベルで、さらに肥満や喫煙など心血管系の付加的リスクがある45歳未満の男性は、75歳までに致死性あるいは非致死性の心臓病や脳梗塞を発症する可能性が29%だった。また女性では16%だった。

 だが、スタチン(コレステロール低下薬)などを使用し、悪玉コレステロール値を半減できれば、男性のリスクは6%まで下がり、女性はわずか4%まで下がった。

 またこの研究により「早期に、そして集中的に、悪玉コレステロール値を減らす介入を行えば」、脂肪やカルシウム、コレステロールの蓄積により動脈の内側が狭くなるアテローム性動脈硬化症の「初期症状を回復させる可能性がある」ことが分かったという。(c)AFP