【12月8日 Xinhua News】台湾台北市で台湾師範大学図書館が所蔵する明代の善本古籍18部が2日、初めて展示された。展示品には同図書館の「鎮館三宝」の一つである宋版「孟子」の明代復刻版や「東坡先生易伝」「孟浩然詩集」「戦国策」などの名作が含まれている。

 同図書館によると、館内には2万冊以上の古籍や糸とじ本が所蔵され、うち120部余り1300冊以上が明代の書物だという。今回の「明槧宝光(みんさんほうこう)」と題した特別展示では、所蔵品から選び抜かれた貴重な木版印刷本、名人による木版、収集家が自ら前書きや後書きを記した書物が「珍稀佳槧・伝布為蔵」「蔵家手沢・逓伝有序」「名家写刊・化身千百」「朱墨燦然・套印之美」という四つのカテゴリーに分かれて展示されている。

 同大学の頼貴三(Lai Guisan)教授は、今回の特別展は文化財的価値、文献的価値、文化的価値を兼ね備えており、現代の観衆が時代をさかのぼって中華文化の起源や継承について、より理解を深めることができると語った。

 また頼教授は、海峡両岸(中国の大陸と台湾)の研究者は共に努力を重ね、さまざまな研究分野や角度から着手して、新たな考え方を生み出し、中華文化をより良く継承する必要があるとの見方を示した。

 特別展の開幕初日には明代文献学の学術シンポジウムも行われた。会期は2020年3月1日まで。(c)Xinhua News/AFPBB News