【12月4日 CNS】中国・寧夏回族自治区(Ningxia Hui Autonomous Region)中衛市(Zhongwei)トングリ砂漠(Tengger Desert)周辺に汚染物が投棄された問題について、中国生態環境部の劉友賓(Liu Youbin)報道官は11月29日の記者会見で、25日の時点で、延べ12万9000トンの汚染物の袋と11か所の汚染場所を初期的に処置し、全体の93.2%の処置が完了したと説明した。

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 メディアが報道した同砂漠周辺の広域にわたって汚染物が置かれていた問題について、9日に専門チームを現地に派遣し、地方政府に対して調査と処置を進めるよう指導監督を行ったという。生態環境部は13日、寧夏中衛市の環境汚染問題対策本部の設立を宣言した。

 劉報道官によると、調査の結果、汚染物は1998年から2004年の間に「中冶紙業集団」の前身である「寧夏美利紙業集団」傘下の「寧夏美利紙業集団環保節能有限公司」が投棄した「黒液(こくえき、注:製紙業でカセイソーダや硫酸塩を用いて木材からパルプを製造する際に発生する黒色の液体)」だ。現場では、12万平方メートルの範囲内に14か所の点状と塊状の汚染地域がある。

 現在、地下水観測調査案が策定され、地下水観測用の井戸を掘り、サンプル検査と分析を行っているという。(c)CNS/JCM/AFPBB News