【12月2日 時事通信社】1989年のマルタ会談後の91年にソ連は崩壊した。後継国家ロシアは今、欧米との対決姿勢を鮮明にしている。

 90年代、ロシアは政治の混乱や経済危機に苦しんだ。2000年に就任したプーチン大統領は当初、対テロなどで欧米との協調路線を取った。しかし、北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大などに徐々に不信感を募らせると、14年にはウクライナ南部クリミア半島の併合に踏み切った。

 プーチン氏は10月、内外メディアとのインタビューで、新たな冷戦が起きる可能性について問われると「起きないことを望んでいる」と答えた。

 しかし「いずれにせよロシアへの影響は最小限だ。われわれには世界でまだ誰も保有していない完全に独自な兵器がある」とも主張、欧米への対抗意識をむき出しにした。プーチン氏は18年の年次教書演説でも極超音速ミサイルシステム「アバンガルド」など、さまざまな最新鋭兵器を紹介し、軍事力を誇示している。

 プーチン氏がこうした行動を取る背景には、冷戦が終結したにもかかわらず、ソ連に対抗するために米国などが結成したNATOが存続し、ロシアを敵視していることに強烈な不満があるからだ。プーチン氏は同じインタビューで「NATOは軍事同盟だ。その軍事インフラがわが国の国境に近づいているのは愉快ではない」と批判した。

 一方、ソ連共産党書記長として冷戦終結を宣言したゴルバチョフ氏は米ロ対立が深まる現状に強い懸念を抱いている。同氏は1日公開の米CNNテレビとのインタビューで「新たな冷戦は武力を伴う戦争に至る可能性があり、われわれの文明全体が破壊される。許してはならない」と世界に訴えた。(c)時事通信社