【12月2日 AFP】ポーランドのアウシュビッツ・ビルケナウ（Auschwitz-Birkenau）博物館は1日、米インターネット通販大手アマゾン・ドットコム（Amazon.com）のウェブサイト上でナチス・ドイツ（Nazi）のアウシュビッツ強制収容所の写真を用いたクリスマス飾りが販売されているとして、不適切だと非難した。

　ナチスによる大量虐殺の舞台となったアウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所の跡地にある同博物館は、かつて囚人たちを運んだ列車が通った線路や収容所の建物の写真が使われた飾りの販売ページ画像をツイッター（Twitter）に投稿。「アウシュビッツの写真を用いた『クリスマスオーナメント』を売るのは、適切とは思えない。栓抜きにアウシュビッツの写真など、いっそ不快で無礼だ」とコメントし、商品を取り下げるようアマゾン側に要求した。

　博物館はその後、アマゾンが問題の商品を取り下げたようだと発表したが、すぐに「別のアウシュビッツ関連商品」を見つけたとツイート。ユダヤ人を収容所に送り込んだ貨車をモチーフにしたマウスパッドや陶製のオーナメントの存在を指摘した。

　ナチスのホロコースト（Holocaust、ユダヤ人大量虐殺）の象徴となっているアウシュビッツ収容所では、1940～45年に100万人が死亡したとされる。博物館では、うち23万2000人が未成年者で、ユダヤ人以外に10万人以上が殺害されたとしている。(c)AFP