【12月2日 時事通信社】イスラエルのベネット国防相は1日、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ヘブロンの内側にあるユダヤ人入植地を拡大させる計画を推進するよう関係当局に指示した。国防相報道官が声明で明らかにした。

 実現すれば、西岸全体の面積の4割に満たない自治区がさらに侵食されるのは必至だ。パレスチナ側は激しく反発している。

 ヘブロンは自治区の拠点都市の一つで、パレスチナ人20万人が暮らす。ただ、ユダヤ教とイスラム教の聖地がある中心部の一部にはユダヤ人約800人が入植し、パレスチナ側の権限は及ばない。声明は計画により「ヘブロンのユダヤ人は倍増することになる」と強調している。

 ヘブロンではこれまで、イスラエルの占領支配に対する抵抗運動の激化などで、流血の事態が繰り返されてきた。1年以内で3度目となるイスラエル総選挙が現実味を帯びる中で計画が発表された背景には、ネタニヤフ右派政権が入植者にアピールして支持固めを図る狙いもあるとみられる。政権側の今後の対応次第で、衝突再燃も懸念される。(c)時事通信社