【12月2日 CNS】中国・四川省(Sichuan)石渠県(Shiqu)真達郷(Zhenda)で11月26日、森林警備隊がけがをしたユキヒョウを発見し、獣医師らが救助、治療した。

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 石渠県森林警備隊員の甲塔さんはこの日、数人の同僚とパトロールしていた時、2頭のユキヒョウがイワヒツジをめぐって争っていたのを見つけた。片方のユキヒョウがかまれてけがをしていたが、警備員らが近づくと戦いをやめ、急いで立ち去った。甲塔さんらはけがをしたユキヒョウを心配し、県の管理部門に連絡した。

 県森林草原局や真達郷は救助隊をつくり、ユキヒョウの捜索を開始。「私たちが再び現場に戻ると、けがをしたユキヒョウが獲物のイワヒツジのそばに横たわっていました」と甲塔さん。人が近づいても、けがの影響でユキヒョウは立ち去らなかった。

 獣医師はユキヒョウに襲われないよう保護措置を講じた後、ユキヒョウに近づいて診察。左前脚と左後ろ足をかまれ、けがは深刻で歩くこともできない状況だった。救助隊員らは治療のためユキヒョウを真達郷に連れ帰った。

 現在、ユキヒョウは適切な治療を受けており、石渠県林業草原局はユキヒョウの治療と食料に5000元(約7万8000円)の費用を出し、発見と救助に関わった警備員らを表彰した。

 真達郷では、2015年11月に負傷したユキヒョウを救助し、2017年9月には洞窟で3頭のユキヒョウの子どもを見つけており、ユキヒョウの保護は今回で3回目。石渠県林業草原局は、ユキヒョウが回復すれば山に返すと発表した。(c)CNS/JCM/AFPBB News