【12月1日 AFP】オランダ・ハーグ(Hague)の繁華街で発生し、10代の少年少女3人が負傷した刺傷事件で、オランダ警察は11月30日、同市中心部でホームレスの男(35)を逮捕した。

 事件は前日の11月29日、同市中心部のショッピング街フロートマルクトストラート(Grote Marktstraat)のデパートで発生。各店舗で一斉にセールが行われる「ブラックフライデー(Black Friday)」のお買い得品を求める買い物客たちがパニックに陥った。

 警察は先に、「いくつかのシナリオ」を視野に入れて捜査していると発表し、テロを起こす動機があったのかどうか考えるのは「時期尚早」と述べていた。事件の数時間前には、英ロンドンで刃物による襲撃事件があり2人が死亡し、ロンドン警察は「テロ事案」だと宣言していた。

 警察はツイッター(Twitter)で、「フロートマルクトストラートでの刺傷事件を受けて、ハーグ中心部で35歳の男を逮捕した。男は住所不定だ」「男を警察署に移送し、取り調べを行う」と発表した。

 被害者は13歳の少年1人と15歳の少女2人で、被害者同士に面識はなかった。3人とも病院で手当てを受けたが、一晩で退院した。

 男は事件の後逃走し、警察のヘリコプターも投入して大規模な捜索が行われていた。

 ソーシャルメディアに投稿された映像には、買い物客たちが現場からパニック状態で逃げ出し、クリスマスのイルミネーションに彩られた夜の繁華街を走る場面が映っていた。(c)AFP/Danny KEMP and Sara MAGNIETTE