【11月30日 AFP】ドイツで年末商戦の開始を告げる「ブラックフライデー(Black Friday)」に当たる29日、米小売り・IT大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)の従業員2000人超がストライキを決行した。各国のアマゾン従業員らは以前から、賃上げと労働条件の改善を要求している。

 ドイツのサービス従事者の労組「ベルディ(Verdi)」の呼び掛けで始まったストは、アマゾンにとってもう一つの重要な期間限定セール「サイバーマンデー(Cyber Monday)」の間も行われ、来月3日午前まで続けられる。

 ベルディの広報担当者によると、ライプチヒ(Leipzig)、バートヘルスフェルト(Bad Hersfeld)、コブレンツ(Koblenz)、ラインベルク(Rheinberg)、ベルネ(Werne)、グラーベン(Graben)の物流センターで、従業員約2200人がストに参加した。

 ベルディ側は、アマゾンは従業員に「基本的権利を与えず」「極度のプレッシャーの下で働かせている」と非難。「その結果、多くの従業員が健康を損ねている」と主張している。

 一方アマゾン側は、ドイツ国内にある13の物流センターでは従業員1万3000人の大半が「通常通り」勤務すると明言。「商品の到着に遅れはない」と述べ、ストによる影響はないとの見方を示している。

 アマゾンは長年、ベルディからの労使交渉の申し入れに応じず、労働環境に問題はないとして「アマゾンは物流業界で屈指の優良企業」だと主張してきた。

 しかしアマゾン従業員は近年、ドイツをはじめ、さまざまな国で労働環境の改善を求めてストを繰り返しており、昨年のブラックフライデーにはドイツ以外にスペインと英国でもストを行った。(c)AFP