ロンドン刃物襲撃事件、容疑者取り押さえた市民らに称賛集まる
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【11月30日 AFP】(更新)英ロンドン中心部のロンドン橋(London Bridge)で29日に起きた襲撃事件で、警察の到着前にウスマン・カーン(Usman Khan)容疑者を取り押さえ、さらなる凶行を阻止した市民らが英雄と称賛されている。
映像によると、ポーランド人の料理人とされる男性は長さ1.5メートルのイッカクの牙を手に容疑者に立ち向かい、もう一人は容疑者に消火器を噴射した。イッカクの牙は襲撃が始まったロンドン橋の北にある歴史的建造物、フィッシュモンガーズ・ホール(Fishmonger's Hall)にあったものだとみられる。
ロンドン警視庁(Metropolitan Police Service、Scotland Yard)のニール・バス(Neil Basu)副総監によると、フィッシュモンガーズ・ホール内で5人が刺された後、市民たちが容疑者を追い掛けた。この事件で2人が死亡、負傷者3人は今も入院している。
報道によると、事件発生時、ホールではケンブリッジ大学(University of Cambridge)犯罪学研究所が受刑者の社会復帰イベントを開催していた。同研究所に勤務するジャック・メリット(Jack Merritt)さんが最初の犠牲者となった。
カーン容疑者もこのイベントに出席。ナイフ2本と偽の自爆ベストを持っていたとされる。
争いの場がホール内から外の路上に移る中、多くの人がカーン容疑者に立ち向かった。この中には、社会復帰イベントに出席していた元犯罪者や、殺人で服役中にイベント参加のために1日だけ出所を許された受刑者も含まれていたとされる。
英鉄道警察(British Transport Police)の私服警察官も介入し、大型ナイフを取り上げた。
ロンドン警視庁のクレシダ・ディック(Cressida Dick)警視総監は11月30日、ロンドン橋を訪れ、「人類の最悪の面を見ると同時に、人間の心とロンドンの最高の面も目にした」と語った。(c)AFP