【11月29日 AFP】イタリアの警察当局は28日、国内各地で武装した新興ネオナチ集団を一斉摘発し、武器やナチス・ドイツ(Nazi)の旗などを押収した。この集団は欧州各地の過激派組織と関係を築いていたという。

 警察はミラノ(Milan)やシチリア(Sicily)島などで容疑者19人の自宅を家宅捜索。自動小銃やライフル銃、クロスボー(洋弓銃)、日本刀、ナイフといった武器のほか、独裁者アドルフ・ヒトラー(Adolph Hitler)やベニト・ムソリーニ(Benito Mussolini)の関連書籍も押収した。

 容疑者らは反ユダヤ主義や外国人排斥を掲げる新興組織「国家社会主義イタリア労働者党(National Italian Socialist Workers' Party)」のメンバーで、英ネオナチ組織「コンバット18(Combat 18)」やポルトガルの極右政治団体と連絡を取り合っていた。

 連絡手段には、過激派養成グループが使う非公開チャット「ミリツィア(Militia)」を使用していた。警察によると、この過激派養成グループの指導者は伊南部カラブリア(Calabria)州を拠点とするマフィア「ヌドランゲタ(Ndrangheta)」の構成員で、警察に捜査協力したこともある人物だという。(c)AFP