【11月29日 AFP】ポーランドの無人機メーカー「スパルタクス(Spartaqs)」が開発した医療用ドローン「ヘルメスV8MT(Hermes V8MT)」の実証実験が29日、南部ミコウフ(Mikolow)で行われる。近い将来、輸血用血液の搬送に使用される見通しだ。

 8.5キロの飛行実験では、大型の黄色いドローンは8枚のプロペラを回転させながら静かに上昇し、無線標識をたどりながら目的地に向かって飛行する。万が一落下した場合に備え、ルートの大半は河川上空となっている。

 当局の認可が下りた後は、血液バンクと首都ワルシャワの心臓疾患研究所(Institute of Cardiology)との間を往復し、輸血用血液や薬剤の運搬といった人命救助に活用される。将来的には荷台に特殊なケースを設置し、移植用の心臓を運搬する可能性もある。

 同社の創設者で開発リーダーのスラボミル・ハックザラ(Slawomir Huczala)氏は、「時速80キロ以上で飛行でき、渋滞に巻き込まれる心配もない。救急車よりもはるかに速い」と話している。(c)AFP/Michel VIATTEAU