【12月2日 CNS】中国・北京市生態環境局は11月25日、今年1~10月で大気が良好だった日は190日に達し、全体の62.5%を占めたと発表した。逆に汚染日は3日で、昨年同期より6日少なかった。北京の大気状況は改善傾向が続いており、主な大気汚染物質の濃度は前年に比べ、すべて低下したという。

 北京市は大気汚染改善策として、1月から10月にかけて市内から3万8500台のディーゼルトラックを排除。警察や環境対策部門が市内を走る241万4000台の大型ディーゼル車を検査し、19万8000台の違法車両を摘発した。また、10か月間で市内の電気自動車は6万1800台増えた。

 北京市はさらに、建設現場の粉じんをオンラインでビデオ監視するシステムを2600か所でつくり、残土を運ぶダンプカーのナンバープレートなどを認識・監視するシステムを900か所に設置。今年に入り、建設現場で摘発した粉じん違反は計2万4000件に上り、前年比で37.3%増加した。

 北京市はまた、粒子状物質の高密度監視ネットワークを通じ、2週間単位で市内各地の粒子濃度を公表。1600以上の道路についても1か月単位で、粉じん状況をランキングにして公表している。1月から10月にかけて、市内全域でほこりの降下量は月平均1平方キロメートルあたり6.2トンで、前年と比べて24.4%減少した。

 北京市生態環境局は、秋から冬にかけて大気汚染物質の総量が増加しているとして、さらに対策措置を強めていく方針。(c)CNS/JCM/AFPBB News