【11月28日 AFP】タイは27日、農業界からの反発を受けて、除草剤グリホサートの使用禁止を撤回し、別の農薬2種類の使用禁止を6か月延期すると発表した。

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 農業従事者が人口の40%を占める米と砂糖の主要輸出国タイは、世界有数の農薬消費国でもある。「ラウンドアップ(Roundup)」の商品名で知られるグリホサートをめぐっては、米国で発がん性をめぐる裁判が起きているが、タイの農家の間では人気を維持している。

 除草剤のグリホサートとパラコート、さらに殺虫剤のクロルピリホスがさまざまな疾患に関連しているとの研究を受けて、タイは先月、これら3種類の農薬の使用を12月1日から禁止すると決定していた。

 スリヤ・ジュンルンルアンキット(Suriya Juangroongruangkit)工業相によると、国家有害物質委員会は27日、グリホサートの「限定的な」使用を引き続き認めると決定した。また、パラコートとクロルピリホスについては、使用禁止を2020年6月1日からに延期すると「満場一致で」決定した。(c)AFP