【11月28日 AFP】シンガポールは27日、フィリピンから借り受けた同国固有の希少な猛禽(もうきん)類、フィリピンワシのつがいを公開した。フィリピンワシは絶滅危惧種に指定されており、貸し出しは個体数回復を目指す繁殖プログラムの一環。2羽はシンガポールのジュロン野鳥公園(Jurong Bird Park)で飼育される。

 フィリピンワシは開いた翼の先端から先端までの長さが2メートルに達し、世界屈指の大きさと力の強さを誇る鳥だが、熱帯雨林の破壊や狩猟によって生息数が激減。保全専門家によれば、野生の生息数は800羽前後と考えられている。

 雄のジェオテルミカ(Geothermica)と雌のサンビシ(Sambisig)は国外に送られた初めてのつがい。10年間の期限付きで今年6月からシンガポールに貸し出されている。

 お披露目は、シンガポールのビビアン・バラクリシュナン(Vivian Balakrishnan)外相、フィリピンのリカルド・カルデロン(Ricardo Calderon)環境次官補の立ち会いの下、ジュロン野鳥公園で行われた。(c)Roslan RAHMAN / AFP