【11月28日 AFP】ドイツ東部ドレスデン(Dresden)の宝物館「緑の円天井(Green Vault)」から宝飾品十数点が盗まれた事件で、同館は27日、被害に遭った品々の中に「ドレスデン・ホワイト」として知られる49カラットのダイヤモンドが含まれていたことを明らかにした。専門家はこのダイヤの価値を最大1200万ドル(約13億円)と推定している。

【写真15枚】盗まれた宝飾品と「緑の円天井」の様子

 宝物館は、25日に起きた事件で盗まれた品々の一覧を公表。11点が丸ごと盗まれたほか、3点の一部も行方が分からなくなっており、被害に遭った品には柄に大粒のダイヤ9個と小粒のダイヤ770個を埋め込んだ剣や、ドレスデン・ホワイトをあしらった肩飾りが含まれていた。

 ドレスデン・ホワイトは、18世紀のザクセン選帝侯(Elector of Saxony)アウグスト強王(Augustus the Strong)の収集品の中でも特に貴重な宝石の一つ。ダイヤモンド小売会社77ダイヤモンズ(77Diamonds)のマネジングディレクター、トビアス・コーミンド(Tobias Kormind)氏は、このダイヤには最大で1000万~1200万ドル(約11億~13億円)の価値があり、窃盗犯らは「大当たり」の品を手にしたことになると説明。「この大粒のドレスデン・ホワイトを除いては、それ自体が特別なダイヤは他になかった」と述べた。

 警察は27日、防犯カメラの映像を分析した結果、実行犯は4人いたことが分かったと発表。ドレスデン警察の署長は公共放送ZDFに対し、「犯罪組織」が事件に関与していた可能性があると述べた。(c)AFP/Kit HOLDEN