【11月27日 AFP】アフリカのマリ北部で、同国に派遣されているフランスの対テロ部隊、通称「バルカン(Barkhane)」部隊の兵士13人が作戦中、ヘリコプター同士の衝突事故により死亡した。仏エリゼ宮(Elysee Palace、大統領府)が26日、発表した。

 エリゼ宮によると、事故は25日夜に発生。同部隊は、マリ北部でここ数週間攻勢をかけているイスラム過激派の戦闘員らと交戦中だったという。

 今回の事故による死者の中には将校6人も含まれる。フランスは、マリにおけるイスラム過激派による激しい攻勢を抑え込むため、2013年に介入。この介入開始以来、今回の事故での犠牲者は最多となり、マリで死亡した仏軍兵士の数は合わせて38人となった。

 フランスは、このバルカン作戦で約4500人の兵士をマリに派遣。地元の治安部隊を強化して訓練することが主な任務だが、対過激派の作戦にも加わる。

 フロランス・パルリ(Florence Parly)国防相は、ヘリ同士による空中衝突の原因の調査が始まっていると発表。

 国防省筋によると、衝突したのは攻撃ヘリコプター「ティグル(Tiger)」と、より大型の軍用ヘリコプター「クガル(Cougar)」だという。

 エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は、犠牲者の遺族や愛する人々に対して「心からの弔意を表するとともに、フランス国民の揺るぎない団結を約束した」と、大統領府が明らかにしている。

 映像はフランス南部ポー(Pau)の市庁舎前で、死亡した兵士らを悼む人々。26日撮影。(c)AFP/Daphne BENOIT and Jerome RIVET