【11月27日 AFP】1週間前にデモ隊と警察が激しく衝突した香港理工大学(Hong Kong Polytechnic University)の関係者らは26日、構内をくまなく捜索した結果、残っている籠城者がただ一人見つかったと明らかにした。同大にデモ隊が立てこもる状況に終結の兆しが見えている。

 香港理工大では17日、弓矢や火炎瓶で武装したデモ隊と警察との間で衝突が発生。以後同大は、激しさを増す香港の民主派抗議運動の中心地とみなされるようになった。

 大学は26日、籠城者らを見つける捜索班を派遣。室内を捜索し、終わるとドアをテープで封鎖する作業を続けた。これにより、女性1人が見つかったという。

 同大副学長は記者らに対し「大学構内をくまなく一斉捜索したところ、学生会館内で抗議者1人を発見した」と明かした。

 副学長によると、女性は18歳以上で、同大の学生ではない。女性の身元についてこれ以上の詳細は明かされていないが、大学側は女性に対し、退去するよう説得を続けているという。ただ、他の籠城者が隠れている可能性は否定できないとしている。

 警察による大学包囲が始まると、デモ隊はキャンパス各地にある建物内に身を潜めていたため、構内に何人残っているのか臆測が飛び交っていた。

 間もなく警察が大学内に立ち入るのかという質問を受けた副学長は、そのような方針は把握していないと述べた。また警察も、構内に踏み込む計画については発表していない。

 映像は大学内を捜索する関係者ら、26日撮影。(c)AFP