【11月27日 AFP】ロシアが薬物検査に関するデータを改ざんし、国際大会からの4年間の追放処分を科される可能性が浮上している問題で、国際オリンピック委員会(IOC)は26日、ロシアの「あからさまな」データ改ざんを非難し、厳罰を支持する姿勢を示した。

【図解】ロシアのドーピングの実態、薬物違反隠ぺいの手口

 この問題では、ロシアが世界反ドーピング機関(WADA)の調査チームに提出したデータを改ざんしていたことがWADAのコンプライアンス審査委員会(CRC)で認定され、委員会から出された国際大会からの4年間追放という処分案が、12月9日に仏パリで行われる常任理事会で協議されることになっている。

 これを受けてIOCは、ロシアの行いは「世界のスポーツ運動に対する侮辱」だと述べ、「今回の件の責任者に対する最大限の厳罰を支持する」と発表した。

 一方、無実の人も含めて一律で処分を科すことについては、WADAをけん制している。IOCは「報告ではスポーツ界、特にロシア五輪委員会(ROC)やその関係者が不正を行ったとは示唆されていない」「そのため『違反に一切関与していないと証明できる』ロシアの選手には、WADAから出場の機会が与えられることを歓迎する」と話している。(c)AFP