【11月26日 AFP】パプアニューギニアで、武装集団がチャーター機をハイジャックし、操縦士に強要して辺地にある使われていない滑走路まで飛ばさせ、その後貨物を奪って逃走した。同機を所有するチャーター航空会社が26日、明らかにした。

 被害を受けたトロピックエア(Tropicair)はAFPの取材に対し、ニューブリテン(New Britain)島のガスマタ(Gasmata)で同機が給油していたところ、武装した男8人が近づき、パイロットを脅して離陸させたと説明した。

 同社の広報担当者によると、他に搭乗者はいなかったという。

 同担当者は「滑走路に到着すると、武装集団は飛行機に積んであった荷物と貨物を奪い、逃走した」と述べた。

「機長にけがはなく、飛行機にも損傷はなかった」とされ、同機は現在首都ポートモレスビーに戻っているという。

 地元警察は「盗まれた貨物に関する情報は依然入っていない」としている。

 パプアニューギニアでは犯罪が頻発しており、トロピックエアがハイジャックに巻き込まれたのも今回が初めてではない。

 隣国オーストラリア紙の2007年の報道によると、現金輸送の警備員らが同社の操縦士らを脅して飛行させる事件が発生している。その際には、操縦士が離陸後、警察にひそかに通報し、警察が武装集団のうち4人を逮捕、5人目の男を射殺し、現金は無事回収されたという。(c)AFP