【11月26日 AFP】高級品小売り世界最大手の仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンと米宝飾品大手ティファニー(Tiffany)は25日、総額162億ドル(約1兆7600億円)の合併案に合意したと発表した。LVMHは同社史上最大の買収で、米国での存在感強化を目指す。

 両社の声明によると、LVMHが1株当たり135ドル(約1万4700円)でティファニーの株式を買い取る。

 ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)、ディオール(Dior)、モエ・エ・シャンドン(Moet & Chandon)などのブランドを抱えるLVMHは、ティファニーを傘下に加えることで宝飾品部門を強化。米市場での知名度を上げるとともに、カルティエ(Cartier)などを擁するスイスの同業リシュモン(Richemont)に対抗する狙いがある。

 1837年創業のティファニーは、ニューヨーク5番街(5th Avenue)の一等地に本社を構える米国の代表的高級ブランド。オードリー・ヘプバーン(Audrey Hepburn)主演でトルーマン・カポーティ(Truman Capote)の小説を映画化した『ティファニーで朝食を(Breakfast at Tiffany's)』(1961年)に登場することでも有名だが、近年は売り上げが伸び悩んでいた。

 LVMH傘下の宝飾・高級時計ブランドには、他にブルガリ(Bulgari)、ショーメ(Chaumet)、タグ・ホイヤー(Tag Heuer)、ウブロ(Hublot)などがある。(c)AFP