【11月26日 AFP】カナダ・オンタリオ(Ontario)州チャタム(Chatham)付近の田舎道で先週、1匹の犬が路肩の溝に倒れていた。気温は3度、すでに辺りは暗く、犬の体はちらつく雪に覆われていた。犬を助けようと足を止めた通りすがりの人は、5匹の黒い子猫が犬に寄り添っているのに気付き驚いた。

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「この犬に助けられなかったら、子猫たちは冬のカナダで生き延びることはできなかったでしょう」。動物保護団体「ペット・アンド・ワイルドライフ・レスキュー(Pet and Wildlife Rescue)」の広報担当ミリアム・アームストロング(Myriam Armstrong)さんはAFPに語った。

 動物救助隊によって「セレニティ(Serenity)」と名付けられた2歳の雌の雑種犬と子猫たちは、同団体に委ねられた。犬と猫という種の垣根を超えて子どもの命を守った感動の物語は、ソーシャルメディアで話題となり、北米各地の30人以上から引き取りに関する問い合わせがあった。

 現在生後5週間目とみられる子猫たちとセレニティがどうして一緒にいたのかは定かでないが、保護施設に移ってからもセレニティは子猫たちをかわいがっているという。そのため多くの人が、セレニティと子猫たちが一緒に暮らせる場所を見つけようと申し出ている。

 だが、アームストロングさんによると、セレニティは避妊手術を受けた後、来週には引き取り可能な状態になるが、子猫たちはもう数週間、養育と寄生虫予防などを行う必要があるという。(c)AFP