【11月25日 AFP】ボリビアのヘアニネ・アニェス(Jeanine Anez)暫定大統領は24日、大統領選の再実施に関する法案に署名した。数週間にわたる混乱を収束させ、左派の象徴だったエボ・モラレス(Evo Morales)前大統領の時代からページをめくる重要な一歩となる。

 混乱の起点となった10月20日の大統領選後に発生した暴動で、これまでに少なくとも32人が死亡し、道路封鎖により政府所在地ラパス(La Paz)などの都市はガソリンや食料の深刻な不足に陥った。

 国会は23日、モラレス氏抜きの再選挙の実施を承認した。モラレス氏はボリビア初の先住民出身の大統領。貧しいながら資源の豊富な同国の政権を14年近くにわたって握り、4期目の再選を狙っていた。

 モラレス氏は野党陣営が不正があったと主張する先月の大統領選で勝利を宣言し、これをきっかけに激しい抗議デモが数週間続いた。その後、同氏は軍の支持を失い、今月10日に辞任。政治亡命を認めたメキシコに逃れた。

 モラレス氏の辞任後、上院副議長だった右派のアニェス氏が暫定大統への領就任を宣言。アニェス氏の署名した再選挙に関する法案は25日成立した。アニェス氏は「クリーンで公正、かつ透明性のある」選挙を実施することを誓った。(c)AFP/Allison JACKSON