【11月25日 AFP】女子ゴルフ米国ツアー、CMEグループ・ツアー選手権(CME Group Tour Championship 2019)は24日、米フロリダ州ネープルズ(Naples)のティブロン・ゴルフクラブ(Tiburon Golf Club、パー72)で最終日が行われ、最終ホールでロングパットを沈めた韓国のキム・セイヨン(Sei Young Kim)が通算18アンダーで優勝した。

 初日から首位を守って最終日を迎えたキムは、この日はなかなか勢いをつかめなかったが要所を締め、チャーリー・ハル(Charley Hull、イングランド)を1打差で抑えた。17番ホールまでスコアを1ストロークしか伸ばせず、上がり3ホールを3連続バーディーで締めるなどノーボギーでスコアを6ストローク伸ばしてホールアウトしたハルに並ばれて最終18番を迎えたが、プレーオフの可能性がちらつくのを振り払うかのように、この日五つ目のバーディーを奪って優勝を決めた。

 キムは、18番のパットが優勝の懸かったものだとは「知らなかった」と明かし、「最後のパットはとにかく2パットを心掛けていた。順位表は見ていなかった」と話した。

 緊張はあったと認めるが、それはハルではなく同組のネリー・コルダ(Nelly Korda、米国)の重圧を感じていたからだった。「チャーリーが17アンダーで終えたのは知らなかった」「あれを決められなかったらプレーオフだったし、そうなっていたら苦しかったと思う」と話すキムは、「大したことじゃない」と自分に言い聞かせ、「とにかく練習通りを意識した」という。

 そしてキムは、女子ゴルフ史上最高額となる150万ドル(約1億6300万円)の優勝賞金を手に入れたことよりも、シーズン3勝を挙げるという目標を達成し、ツアー通算10勝に乗せたことを喜んだ。キムは「それが何より充実感がある」とコメントしている。

 17番でイーグルを奪い、スコアを7ストローク伸ばしたダニエル・カン(Danielle Kang、米国)が、コルダと並ぶ2打差の3位タイに食い込んだ。2位で最終日をスタートさせたコルダは、「71」とスコアを伸ばしきれなかった。

 今季メジャー2勝を含む4勝を挙げ、年間最優秀選手に輝いている世界ランキング1位の高眞榮(Jin Young Ko、コ・ジンヨン、韓国)は、11位タイで大会を終えたが、賞金女王のタイトル、さらには年間平均スコアが最少の選手に贈られる「ヴァーレ・トロフィー(Vare Trophy)」も手に入れた。(c)AFP